shingotjpのベースについてのブログ

外国語との付き合い方やベースにまつわることについて書いています

試奏したベースの感想 Lakland Bass

皆さん自分に合うベースを探していたり、興味があるベースがあったりしますか?
忙しくてなかなか見に行けなかったり、その楽器自体をもっと知りたいと思ったりもするかと思います。
この記事では、ベース歴30年の私が試奏したことがあるベースの簡単なレポートを書いているものです。
 
今回ご紹介するベースは、Lakland社のベースです。
 
Laklandは、シカゴにあるメーカーです。こちらで制作されているのがUSAシリーズと呼ばれているもので、こちらは日本で購入するとなるとハイエンドベース的な金額となります。マス・プロダクションではなく、カスタムショップ的なアプローチで作成されていますので、その分値段は高くなるのでしょう。
 
USAシリーズの他に、色々な種類があるのがLaklandのもう一つのポイントです。Shorelineシリーズは、パーツをUSAから取り寄せて、日本で組み立てているモデルのようです。低価格モデルには、Skylineシリーズというものがあり、日本や韓国などで組み立てているようです。
 
フロントにジャズベースタイプのピックアップ、リアにハムバッキングピックアップが搭載されたモデルをよく見かけます。私としては、このタイプのピックアップを搭載しているShorelineシリーズの"-94"モデルと、Skylineシリーズは何本か弾いたことがあります。
 

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SKYLINE SERIES 55-02
出典:Lakland, LLC.
 
このベースのポイントとしては、
「多彩なサウンドを表現できる万能でパワフルなアクティブベース」です。
 
音の印象としては、結構アクティブ感がでる印象です。 アクティブのEQは、結構効くのですが、うまく扱えれば多彩な音が出せます。かなりパワフルな音もだせますし、
全体的にワームな音色なのですが、ジャリッとした音色とともに一つ一つの音はとてもクリアに聞こえるので、いろいろなジャンルに対応できる印象です。
 
こちらの方が弾いているのは、USAシリーズのようですが、音の印象はこれに近いです。
 
出典:Youtube
個人的にはミッドを上げた音よりは、ミッドを下げてベース、トレブルを上げたドンシャリサウンドを作ったほうが好みです。
ネックは少し太めな印象です。2本のグラファイトで補強しているようなので、そのせいなのかもしれません。全てのフレットで、つまることのない安定した音をだせます。軽量なHipshotのペグが搭載されていて、ヘッド落ちを防いでいるようです。ストラップをつけた状態で立って弾いていませんが、バランスは良くて、弾きやすい印象です。
 
ピックアップは、Lakland社製のLH-3とオリジナルプリアンプが搭載されています。
こちらに移行する前は20年くらいバルトリーニのピックアップだったと思います。
 
ブリッジ側には、クアッドコイルで構成されたミュージックマンスタイルのピックアップが搭載されており、コイルセレクターのミニスイッチがついています。ブリッジ側の半分か、ネック側の半分、もしく両方の3種類を選択できます。
 
ベース・ミッド・トレブルの3バンドEQがついていて、ミッドは、背面パネル内のディップスイッチで周波数を変更できるようです。出荷時の周波数は、600Hzに設定されているようで、この他にも、275Hz, 900Hz, 1100Hzを選択できるようです。
 
コンセプトとしては、ジャズベース、プレシジョン、ミュージックマン全てのトーンを再現するという方向のようです。この点はG&LのL-2000, 2500に似ていますね。
違いとしては、ブリッジ側のピックアップをブリッジより、ネックよりの2つのポジションで設定できるため、ジャズベースのブリッジ側ピックアップ位置を変えることができるというところかと思います。
60年代と70年代で、リアピックアップの位置が微妙に違うようで、これを再現しようとしているのかもしれません。サウンドは確かに変わるので、使いこなすとなかなか味のあるサウンドメイクが可能なのかもしれません。
 
後のノブはピックアップバランサーとマスターボリュームになります。
ボリュームは、スイッチになっていて、通常はアクティブ回路がオンになっていて、スイッチを引くとアクティブ回路を完全バイパス(トゥルーバイパス)することができます。
完全バイパスになるため、ボリュームは一気に小さくなるので注意が必要です。
こちらは、アクティブ・パッシブ切り替えというより、例えば外部で好みのプリアンプを使用する場合などに有効な機能だと思います。バイパスモードにおいても、ブリッジ側ピックアップセレクターとバランサーは機能します。レコーディングなどのときにも便利に使えるようにとの配慮のようです。
 
特徴的な形のブリッジは、弦を裏通しすることもできます。ボディ裏には電池を入れるための専用のケースがついていて便利です。
 
全体的に何でもできる万能ベースという印象でしたが、スタジオや、レコーディングをされるような方には良いベースなのかなと思います。バンドの中でどんな感じになるのかは試してみたいなと思ったベースでした。皆さんも是非お試しを。